はじめに

IDS(Information Disclosure Statement)とは、特許出願に関連する情報開示書類を指します。
出願人や代理人は、関連する先行技術文献や情報を、適切なタイミングで特許庁に対して開示する義務があります。

root ipクラウドでは、このIDS提出業務を効率化・ミス防止するため、自動でアクションが立ち上がる仕組みを導入しています。

本マニュアルは、root ipクラウドにおけるIDSに関する自動アクションの仕組みと、実際の運用例についてご案内します。

root ipクラウドにおけるIDSアクション自動化の概要

root ipクラウドでは、OA(Office Action)が発生した際に、IDS対応国に「IDSアクション」を登録する仕組みが整備されています。
このプロセスは、まず「IDSアクション候補キュー」でIDS対応の要否を検討し、対応が必要な場合に「IDSアクション」を正式に登録する、という2段階で構成されています。

Information

IDSアクション候補キューの条件

root ipクラウドでは、以下の順に条件を満たすと、自動的に「IDSアクション候補キュー」が作成されます。

  1. ファミリーにIDS対応国(IDS対応Fにチェックが入っている国)が含まれている
  2. ファミリー内にIDS対応OAアクション(IDS対応不要Fがチェックされていない発送書類)が登録される

「IDSアクション候補キュー」の詳細は、「【IDS設定】IDSアクションの設定をする」をご参照ください。

IDSアクション候補キューの対応(シーン別操作ガイド)

新規OA発生時

ファミリー内にIDS対応OAアクションが発生した場合は、「IDSアクション候補キュー」が立ち上がります。
IDS対応OAアクションを登録した担当者とIDS対応国の担当者が異なる場合は、ここで引継ぎを行うとよいでしょう。

期限を設定しアクションを登録する

「キュー処理実行」をクリックして、編集状態にします。
初期状態ではIDS期限オフセットは「3(=3ヶ月後)」が自動的に入力されています。
この状態で、キューを登録すると、OA発送日から3か月後の日付を期限日とする「IDSアクション」のアクション作成キューが立ち上がります。

「IDSアクション」のアクション作成キューを登録し、IDS対応国案件に「IDSアクション」が登録されます。

提出期限が迫っている場合

「IDSアクション候補キュー」上の「IDS用案件進捗確認」ボタンをクリックすると、専用のダイアログが表示されます。(赤枠)
案件の進捗を確認し、例えば、登録直前のタイミングで新たにIDS対応が必要となり、IDS提出期限が迫っている場合は、期限を「1(=1か月後)」に変更してIDSアクションを登録することができます。(青枠)

IDS対応不要と判断した場合

選択欄にチェックし、「削除」メモを入力のうえ「削除」ボタンをクリックします。
削除する際は、「削除」メモを残し判断内容について記録しましょう。

削除済み「IDSアクション候補キュー」を確認する/「IDS対応不要」から方針変更する場合

削除した「IDSアクション候補キュー」は、以下より確認できます。
「キュー復元」ボタンをクリックすると、「IDSアクション候補キュー」を復元することができます。
方針を変更する場合は、キューを復元して再度検討を行います。

  • 「メニューバー>案件>キュー管理>IDSアクション候補キュー」
    操作の詳細は「【キュー管理】削除したキューを復旧する」をご参照ください。
  • IDS対応国案件の「アクション>アクションデータ>IDアクション」タブ最下

ファミリー外の関連案件についてIDS対応する場合

ファミリー外の案件についてもIDS対応を行う場合は、IDS関連案件として設定することが可能です。
1件の案件を編集するだけで、複数の案件間で相互または非相互にIDS対応関係を構築できます。

設定方法の詳細は「【IDS】ファミリー外の案件をIDS関連案件として設定する」をご参照ください。

新規出願時や移行時のIDS対応を登録する場合/アクションを手動で登録する

出願時や移行時に発生する複数のIDS文献については、運用方針に応じて以下のいずれかの方法で登録することが可能です。

  • まとめてIDSアクションとして一括登録する
    手動で「IDSアクション」を登録します。
    IDS対応案件の「アクション>アクションデータ」タブ内の「アクション追加」ボタンより登録します。
  • OAアクションごとに個別登録する場合
    各OAアクションに対して手動でIDSアクション候補キューを作成し、それぞれに対応する「IDSアクション」を個別に登録します。

ファミリー内のIDS提出状況を確認する

IDS対応国案件の「ファミリ>ファミリIDS提出状況」タブより、ファミリ内のIDS対応の進捗と状態を視覚的に確認することができます。

№画面項目名説明補足事項
①よこ軸ファミリー内のIDS対応国の案件が横に並びます。対応案件が増加すると、横軸が自動的に追加されます。
②たて軸ファミリー内で発生したIDS対応OAアクションが縦に並びます。新たにOAアクションが発生すると、縦軸が自動的に追加されます。
③引例欄IDSアクション登録時に、OAアクションの「引例」がIDSアクションの「引例」に自動的に反映されます。IDSアクション登録後に、OAアクションの「引例」が変更されてもIDSアクションの「引例」には反映されません。
IDSアクションの「引例」は、必要に応じて追記編集し、管理に活用ください。
④アクションステータスIDSアクションの処理状況を示します。
・対応中:アクション期限に対する処理日が未入力
・対応済:すべてのアクション期限に処理日が登録済
・非対応:非対応F(フラグ)がチェックされている
⑤IDSアクションキューの状態IDSアクション候補キューの状態を示します。
・IDSアクション候補追加:IDSアクション候補キューが未作成。
・IDSアクション候補キューあり:IDSアクション候補キューが登録済
全セルにキュー登録がなくても問題ありません。
「IDSアクション候補追加」のままでも正常です。
⑥手動設定IDSアクション手動で追加されたIDSアクションが表示されます。

Q&A

  • 【IDS管理】USで登録査定が発行されている場合、早期IDS対応を促すアラートは出ますか?

    はい、USで登録査定が出ている案件(出願手続テーブルの「登録査定日」に日付が登録されている案件)については、IDSアクション作成キューが立つタイミングでアラートが表示されます。
    本機能は、上記の条件を満たす案件のファミリ案件においてOAが発令された際(OAアクション登録時)に、IDSアクション作成時にアラートダイアログを表示するものです。

    ■ 前提条件

    出願手続テーブルの「登録査定日」に日付が入力されていること

    ※ 登録査定日に日付が入力されていない場合、ファミリ案件でOAを登録してもアラートは表示されません。

    ■ 補足(Notice of Allowanceの取扱い)
    Notice of Allowance発送時にOAアクションで管理する場合は、該当の発送書類マスタ(例:US_許可通知 Notice of allowance)の「発送日対応項目」欄で「登録査定日」を指定してください。

    これにより、OA選択時に出願手続テーブルの登録査定日に日付が入力されます(同期キューが作成されます)。

  • IDSアクションができません。

    root ipクラウドでは、以下の順に条件を満たすと、自動的に「IDSアクション候補キュー」がたちあがります。

    1. ファミリーにIDS対応国(IDS対応Fにチェックが入っている国)が含まれている
    2. ファミリー内にIDS対応OAアクション(IDS対応不要Fがチェックされていない発送書類)が登録される

    「IDSアクション候補キュー」ができなかった原因として、以下のケースが考えられます。

    • マスタが正しく設定できていない
      「国」マスタ、「発送書類」マスタを確認し、チェックの有無を確認してください。
      正しくチェックが設定されていない場合は、修正します。
    • OA発生の後にファミリーが追加された場合
      OA発生の後にファミリーが追加された場合は、「IDSアクション候補キュー」できません。

    対処として、案件の「ファミリー>IDS提出状況一覧」タブより、該当箇所の「IDSアクション候補追加」ボタンをクリックし、IDSアクション候補キューを手動でたちあげます。続いて、画面にそってキューを登録します。

  • 登録済の案件はIDSの対象外とすることは可能ですか?

    はい、可能です。

    まず、デフォルトでは登録済案件もIDS対象となっており、IDS対象国の案件があるファミリで
    ファミリ案件にOAを登録するとIDSアクション候補キューが自動で作成されます。
    「IDS用案件進捗確認」のボタンをクリックすると、IDS対象国の案件の書誌事項をご確認いただけます。


    案件が登録済の場合はIDS対象外とする場合は初期設定オプションで「登録済案件に対しIDSアクション候補キューを作成しない」にチェックを入れ設定してください。

    なお、IDS対象国の案件のうち最終処分案件はIDS非対象となります。

  • 文献ごとにIDS対応の記録を管理できますか?

    root ipクラウドでは、文献単位での個別記録はできませんが、以下の方法で管理・確認いただくことが可能です。

    • IDSアクションの「引例」欄に文献情報とステータスをテキストで追記する
      「ファミリーIDS提出状況」画面にて、引用文献の一覧確認が可能です。
      状況が判別できるよう、文献情報と併せて 【済】 などのステータスを記載してください。
      ブラウザ上の検索(Ctrl+F)も利用できるため、文献の特定が容易です。
    • 「アクション検索」機能の「引例」欄に文献番号等を入力して検索
      過去に提出した引用文献の履歴を確認したい場合には、「アクション検索」画面の「引例」欄に文献番号等を入力して検索する方法が有効です。